イルカのタックル

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■■ 優先順位のツボ ■■  2016.5.5 Vol.35

本日のテーマ:イルカのタックル

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社会保険労務士の篠原です。

地元に「うみたまご」という
水族館があります。

いつもならゴールデンウィーク中は、
駐車場に入りきれない車が

国道に長い列を作って、
数時間待ちという

大人気の観光スポットですが

震災の影響で、
皮肉にも適度な混み具合、

子供も大喜びでした。

ガラーンとしていると
逆に楽しくないんですよね、

本当に人間の心理というのは皮肉です。

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本日のテーマ:イルカのタックル
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数年前にそこに出来た
「あそびーち」にも行ってきました。

海辺でイルカやペリカンなどの
動物と直接触れ合えるという

世界的にも珍しい取組みなんですが、

はしゃぐ娘を見ながら、
ずっと考えていたのは

これ、飼育員が動物に噛まれてケガしたら
労災だよな、ということでした。

仕事柄とはいえ、残念な父親でしたが(笑)、

例えば、

飲食店で調理中に熱湯で手に火傷をした。

営業が車で移動中に追突されて怪我をした。

これ、普通なら労災です。わかりやすいですね。

労災と認定されるには、
業務起因性と業務遂行性

簡単に言うと、

仕事中だよね、

そして、その仕事が原因だよね

という2つの条件を
満たす必要があります。

この条件から考えると、
イルカにタックルされて怪我をしたら

やはり労災でしょうね。

でも、世界的にも珍しい労災だろうなあ、

申請書になんて書くんだろうなあ、

労働基準監督署もビックリだよなあ、

一般的な仕事でも労災の範囲は、
思ったより広いんですよ。

労災による怪我を
健康保険では受診出来ません。

仕事中の怪我を報告しないと

労災隠しという
重大な犯罪にもなります。

優先順位は、かなり高いのです。